パリのバカンスに学ぶ、組織を自立させる長期不在
- 西原咲

- 7月31日
- 読了時間: 3分
~休むことも攻めの戦略~
8月を目前として、ここパリの街はいつもと少し違う空気が流れ始めています。
バカンスの季節がやってきたからです。
私がよく使う”La Carte des Colocs”という
短期/長期のフラットメイト募集を無料で掲載出来るwebサイトも、
バカンス中の又貸し物件で溢れかえっています。
家を又貸しして、バカンスの旅費の足しにする訳です。
また、人が減るバカンス期間のパリにて、
窃盗防止のために家に誰か居てもらう方が安心という考えの人もいるようです。
(このサイトで見つけた家々での経験はまた改めて記事にします!)
バカンスはオフィスワーカーだけのものでなく、
パン屋さんやレストランなど個人商店までもが8月まるまる1ヶ月など、
まとまった休みを取ります。
「バカンスを100% 楽しむために、それ以外の期間にしっかり働く」。
そんな人生のバランスが、社会の共通認識として深く根づいているのです。


少し脱線しますが、
人生のバランスを重視している事例として、
2024年より「週4日勤務・週休3日制」の
実証実験が国や自治体レベルで大規模に
進んでおり、特に1日の拘束時間が
10時間以上と長く人手不足が深刻な
飲食業において、優秀な人材を確保する
ための「切り札」として注目されています。
また、普段から日曜と月曜など、定休日を
定めている店舗も、日本より多いと感じ
ます。
あえて強制的に「休み」を作るからこそ、
本当に大切な原点や、次の一手への情熱が
クリアに見えてくることもあると思います。
「自分が休んだら、現場が回らなくなる」
「競合が動いているのに、自分たちだけ休むわけにはいかない」
皆様、そう感じて休むことをためらったことはありませんか?
しかし、常に100%の出力で走り続けている脳からは、
会社を次のステージへ導くような、新しく創造的なアイデアは
なかなか生まれないかもしれません。
休むことは、次なる打席で特大ホームランを打つための
「心と体の投資」にもなり得るのです。
もう一つ、フランスの長期休暇から学べる重要な組織論があります。
それは、「トップがいなくても回る仕組み」の構築です。
フランスのオフィスワーカーの人々は、
前々から自分のバカンスの期間を決めているため、
その間、自分の仕事を他のメンバーに引き継ぐか、
あるいは自分が不在でも業務が滞らないシステムを作るそうです。
日本の企業において、
「指示待ちの社員が多い」「後継者が育たない」というお悩みは
「あるある」かなと認識しています。
もしかしたらそれは、経営者が優秀すぎるあまり、
すべての決定権を握り、現場を完璧に守りすぎてしまっているからかもしれません。
だからこそ、あえて数日間、あるいは1週間、
勇気を持って「連絡のつかない長期不在」を作ってみるのはいかがでしょうか?
トップがいない環境に置かれて初めて、
社員の皆様の内側にある「本当の力」や責任感が引き出され、
自分たちで考えて動き始めます。
社長や上司の長期不在こそが、社員のポテンシャルを引き出し、
組織を成長させる方法かもしれません。
皆様、どうぞ素敵な夏をお過ごしください。




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